HRT(ホルモン補充療法)って不安?更年期障害の治療とリスク

更年期になると大なり小なり何らかの不調に悩まされます。女性には閉経という体にとって大きな変化が起こり、ホルモンのバランスが大きく変化する過度期です。女性ホルモンのひとつであるエストロゲンが減少し、更年期症状といわれる不定愁訴が次々と起こります。

更年期障害といわれる重い症状の場合は医療機関での治療が必要になることもあります。現在、更年期障害の治療としてHRT(ホルモン補充療法)が有効な治療法のひとつとして注目されています。その効果と安全性について詳しく紹介します。

ホルモン補充療法って何?先進国では主流の治療法

更年期の不快な症状は、女性ホルモンの減少に体がついていけない状態です。ホルモン補充療法は、更年期に急激に減少する女性ホルモンを外から補い、少しずつエストロゲンの少ない状態に体を慣らしていくことを目的としています。エストロゲン不足という不調の原因を直接解決するので更年期障害の根本療法といわれています。

すでに欧米では更年期障害の治療では主流になっていますが、日本では古くからの価値観や副作用の心配などから普及率は先進国の中でも低いのが現状です。しかし、どんな薬にも作用と副作用があります。メリットとデメリットを理解し、自分で納得して使用することが大切です。

どんな薬を使うの?HTRで使われるホルモン剤

更年期障害の治療に使われるのは主に女性ホルモンであるエストロゲン剤とプロゲステロン剤のふたつです。

ふたつの女性ホルモン

女性ホルモンにはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類があります。このふたつの女性ホルモンはホルモン分泌の司令塔である視床下部からの命令を受けて卵巣で作られます。

    <エストロゲンの役割>

  • 女性らしい丸みを帯びた体をつくる
  • 排卵・月経をおこして妊娠機能を維持する
  • 皮膚にハリを与える
  • 内臓脂肪を付きにくくする
  • 血管や骨を丈夫にする
  • 自律神経や脳の働きを良くする
  • コレステロール値を下げる
    <プロゲステロンの役割>

  • 子宮内膜を厚くして受精卵が着床しやすいようにする
  • 妊娠の継続をサポートする
  • 基礎体温を高くする
  • 水分を保持する
  • 食欲を増進させる

このようにふたつの女性ホルモンにはそれぞれの役割があります。エストロゲンは女性らしさのホルモン、プロゲステロンは母のホルモンといえますが、双方がバランスを保つことが大切です。エストロゲンが過剰になると子宮がんや乳がんのリスクが高まります。プロゲステロンはエストロゲンを抑制する働きがあり、妊娠していなくても体にとって必要なホルモンです。

ホルモン剤の種類

ホルモン補充療法に使われるホルモン剤はエストロゲンとプロゲステロンの2種類です。更年期障害の治療には急激に減少するエストロゲンを補うのが目的で主役はエストロゲン剤ですが、子宮体がん等の発症を抑制するためにプロゲステロン剤を補助剤として使用します。

使用方法は経口剤(飲み薬)と経皮剤(貼り薬、塗り薬)があります。経口剤はエストロゲン単体、プロゲステロン単体、2種類が配合された配合剤の3種類がありますが、胃や肝臓に負担がかかることがあるので胃腸の弱い人には向きません。経皮剤は経口剤に比べて内臓の負担は少ないかわりに皮膚の弱い人はかゆみやかぶれなど皮膚症状が出ることがあります。

どんな症状に効く?HRTに期待できる効果

更年期に起きる不快症状は自律神経の乱れが原因で起こります。その乱れを引き起こすエストロゲン不足を外から補うHRTはさまざまな更年期障害を改善させます。

自律神経失調症状に効果

エストロゲン不足で起こる自律神経の乱れを改善することで、ホットフラッシュ、動機やめまい、不眠といった自律神経症状に高い効果を発揮します。3か月の投与で約8割の人が改善したという報告もあります。

気分が明るくなる

エストロゲンには精神を安定させたり気分を明るくする効果があります。自律神経のバランスが整ったことによる症状の軽減との相乗効果もあり、多くの女性が気分が明るくなったと言います。

肌にハリが戻りアンチエイジング効果も

更年期にはエストロゲンの減少により、肌のコラーゲンや角質の水分量が少なくなりハリや弾力が失われていきます。外から補充することでコラーゲンが増えたり肌の水分量が増えて若々しさを保つ効果もあります。

骨粗しょう症の予防

更年期の自覚症状としては現れにくい骨量の低下を防ぐことができます。女性の骨量は30歳位にピークを迎え徐々に減っていきます。エストロゲンの分泌が激減する閉経後は骨量も急激に低下し骨粗しょう症のリスクが高まります。エストロゲンを補充することによって骨量の減少に歯止めをかけて骨粗しょう症の予防にも効果があります。

生活習慣病の予防効果

エストロゲンは悪玉コレステロールを低下させて善玉コレステロールの合成を促進させる作用があります。更年期以降はエストロゲンの減少によって脳梗塞、心筋梗塞につながる高脂血症、高血圧などの生活習慣病のリスクが高まります。HRTによってエストロゲンを補うことはそれらの病気の予防にもなります。

HRT後に不正出血!気になる副作用は?

高い治療効果のあるホルモン補充療法(HRT)ですが、同時にリスクや副作用もあります。メリットとリスクのどちらの比重が自分にとって大きいか考えて納得して治療を受けるようにしましょう。また、事前に副作用のことを知っておけば慌てずに対処できます。

乳房やお腹の張り、イライラ、吐き気など

エストロゲンやプロゲステロンの作用で月経前緊張症(PMS)と同じような症状が起こることがあります。特に使い始めに出ることが多く、次第に収まることがほとんどです。

閉経後も月経のような出血がある

エストロゲン剤とプロゲステロン剤を併用すると月経のような出血があります。出血が鬱陶しいという人は薬の量を調整したり服用法を変えるなどで対処できます。

HRTと乳がん、子宮がんのリスク

ホルモン補充療法は当初エストロゲンを単体で投与していたため子宮体がんの発症率が高くなりました。エストロゲンは子宮内膜を増殖させる働きがあるため子宮がんも発育させてしまったからです。その後プロゲステロンと併用することによって子宮内膜の増殖は抑えられ、むしろ子宮体がんの発症は少なくなりました。

その後併用療法が普及されるにつれ乳がんの発症率が高くなるという報告が増えてきました。長期間HRTを続けていると乳がんの発症率が高くなることは否定できませんが、5年未満の投与では乳がん発症率の上昇リスクは報告されていません。

HRTは誰でもできる?避けたほうがよい場合

HRT(ホルモン補充療法)は更年期障害の治療法として高い効果がありますが、HRTを受けられない人、受けるに当たって注意が必要な人もいます。

    <HRTを受けられない人>

  • 乳がん、子宮体がんの治療中もしくはかかったことがある人
  • 血栓症、塞栓症にかかったことがある人
  • 心不全、腎不全にかかったことがある人
  • 肝臓機能障害がある人
    <HRTを受ける際に注意が必要な人>

  • 子宮筋腫、子宮内膜症、子宮腺筋症、乳腺の病気にかかったことがある人
  • 高血圧で降圧剤を服用している人
  • 糖尿病でインスリンが必要な人
  • 胆石症の人など

ホルモン剤の服用は肝臓や腎臓に負担をかけやすいので、これらの病気のある人は医師との十分な相談の上治療を行うことがとても重要です。

いつまで続ければよいの?HTRの効果とやめ時

更年期障害の代表的な症状であるほてりやのぼせといったホットフラッシュや不眠などの自律神経症状は、HRTを始めて2、3週間もすれば大抵の場合改善されます。その時点で改善が見られない場合はHRTを続けることになりますが、一般的には半年くらいが治療効果をみる目安です。

更年期障害の改善だけが目的であれば症状がなくなった時点で治療を中止してもかまいません。再び症状があらわれたら、その時また再開すればよいのです。ただし、自覚症状がおさまっても検査の結果骨量の低下やコレステロール値の増加などが見られた場合はもう少し治療を続けることになります。

ホルモン剤の服用を中止するときは必ず医師の指示に従いましょう。特に骨粗しょう症や動脈硬化の予防のために続けているときは、途中でやめてしまうと治療効果が得られない場合があります。

まとめ

更年期に起こる不快な症状には個人差があり、中には日常生活に支障を及ぼすほどつらい症状が続く人もいます。ホルモン補充療法(HRT)は更年期障害の症状を改善する効果にとてもすぐれている治療法です。特にホットフラッシュ(ほてり、のぼせ、多汗)や動悸、イライラ、不眠といった自律神経の乱れによって起こる症状には高い効果があります。

薬の副作用や発がんリスク等を心配する声も聞かれますが、諸外国では更年期障害の治療の主流となってきています。ホルモン補充療法によるメリットとデメリットを正しく理解し、治療法のひとつとして知っておきましょう。

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